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爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目クサリヘビ科のヘビ。横ばい運動で知られるマムシ亜科の毒ヘビで、別名をヨコバイガラガラヘビという。アメリカ合衆国南西部、メキシコ北西部に分布する。全長50~80センチメートルで、ガラガラヘビ属としては小形。体背面は灰褐色または黄褐色で、背中線上に暗褐色の横縞(よこじま)模様が並ぶ。頭部は三角形で、目の上に眼上板(鱗板の一種)の変形した角(つの)状突起があり、尾端にはガラガラヘビ特有の発音器官をもつ。植物がまばらに生えた半砂漠地帯の砂地に生息し、ネズミ・トカゲ類などを食べる。気温の高い日中は低木の茂みの陰で砂の中に潜り、目だけ出している。目の上の突起は、目が砂をかぶらないために役だっている。滑りやすい砂地での移動は、体をS字状に曲げて横に進むという、本種特有の「横ばい運動」による。これはつねに体の2か所を地面につけ、この接地点をずらしていく方法で、図説しにくい複雑な運動となっている。砂地を移動する接地点の軌跡は平行した線模様となって残る。