ほうひ【法匪】
読者カード 項目 2018年03月07日 公開
用例: | 竹内君が申されました法律萬能が敗戰の一原因であることは、是は申すまでもないのであります、支那人に於きましても、日本が支那に進出した時に、日本人を指して法匪と言つて居る、所謂國内に於ても法匪的な人が多分にあつたことが敗戰の原因であると私は考へて居るのであります、 |
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『第89回帝国議会衆議院予算委員会』 1945年12月12日 (発言者)楢橋渡委員 | |
語釈: | 〔名〕《匪は悪者の意》法律の文理解釈に固執し、民衆をかえりみない者をののしっていう語。〔『デジタル大辞泉』@JapanKnowledgeより〕 |
コメント:亡くなった西部邁がよく使っていた言葉の一つだが、比較的新しい言葉で、近代中国での言い方を示す例が多い。国会会議録、帝国会議録ではこの例がいちばん古い。
編集部:第2版では、立項されませんでした。「匪賊」という言葉は、諸橋『大漢和辞典』に用例がなく、中国の清末から民国時代に使われるようになった言葉と思われます。似たような言葉に「土匪」[学匪」「共匪」といった言葉も見られますね。
著書・作品名:第89回帝国議会衆議院予算委員会
媒体形式:新聞・広報・官報
刊行年(月日):1945年12月12日
著者・作者:(発言者)楢橋渡委員
掲載ページなど:229ページ
発行元:帝国議会会議録