なのりいず【名乗出】
読者カード 用例 2024年06月03日 公開
用例: | 一聲鳴きて過ぎゆく、ゆふぐれの村雨のはれ間に名のり出でたるなど、むげに愁はしくいまはしくは聞きなされず。〔前編・毒物〕 |
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『傍廂』 1853年 齋藤彦麿 | |
語釈: | 〔自ダ下二〕「なのりでる(名乗出)」に同じ。 |
コメント:遡ります
編集部:「なのりでる(名乗出)」の例としてご投稿いただきましたが、用例中の表記は「名のり出(い)でたるなど」とありますので、これは、「なのりいず」の用例ということになります。第2版の語釈に「〔自ダ下一〕自分の姓名、身分などを皆の前へ名のって出る。自分がその本人であることを申し出る。また、候補者として申し出る」とありますが、『源氏物語』の例しか載っていないので、補いたいところです。
著書・作品名:傍廂
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1853年
著者・作者:齋藤彦麿
掲載ページなど:51ページ9行目〔『日本随筆大成 第三期 第一巻』、1929〕
発行元:日本随筆大成刊行會