日国友の会

のりべに【血紅・糊紅】

読者カード 用例 2024年06月05日 公開

2020年10月06日 古書人さん投稿

用例:ヌッと現れたる菊五郎の額に、血の生々と流れたるを、舞臺の上の血紅(ノリベニ)ぞと知らず、これも驚きのあまりに氣絶したるにて、〔雑報・四谷怪談〕
『文藝倶楽部(第二巻第八編)』 1896年7月15日 編輯人 宮澤春文
語釈:〔名〕(1)歌舞伎小道具の一つ。蘇芳(すおう)など紅色の染料にうどん粉を入れて煮たりして、血のりのようにしたもの。本物の血が流れ出たように見せるために用いる。

コメント:解釈1の事例で遡ります

編集部:第2版では、六代目桂文治の落語『田舎芝居』(1899)の例が早いのですが、さらに、3年さかのぼります。

著書・作品名:文藝倶楽部(第二巻第八編)

媒体形式:雑誌

刊行年(月日):1896年7月15日

著者・作者:編輯人 宮澤春文

掲載ページなど:239ページ下段4行目

発行元:博文館