日国友の会

はなさかせじじ【花咲爺】

読者カード 項目 2024年08月31日 公開

2020年12月17日 古書人さん投稿

用例:盆栽と權妻と讀聲の近きより新聞記者や投書家(とうしょか)諸先生が滑稽の艶筆を操り抱腹絶倒せしめし跡へ再度目の花咲(ハナサカ)せ爺(ヂヂ)にハ似たれど〔寄書・權妻培養法〕
『芳譚雑誌(68号)』 1879年6月11日 足薪翁
語釈:〔名〕「はなさかじじい(花咲爺)」に同じ。

コメント:1759年に事例があるとの補注に解説がありましたが、取り敢えず

編集部:第2版にはこの語形の見出しもあり、俳諧『靫随筆』(1759)と滑稽本『古朽木』(1780)の例が添えられていますが、明治初期にも使われていたことがわかりますね。ちなみに、「はなさかじじい」の語釈は「(「はなさかせじじ」「はなさきじじい」から変化したものか)昔話。室町末期から江戸初期の成立か。正直な爺が不思議な子犬を手に入れて宝物を掘り出したり枯木に花を咲かせたりして富み栄えるというのが代表的な筋立て。不正直な隣の爺の物まね失敗談がからむ。日本五大昔話の一つ。また、主人公の翁をさしていうこともある」となっています。

著書・作品名:芳譚雑誌(68号)

媒体形式:雑誌

刊行年(月日):1879年6月11日

著者・作者:足薪翁

掲載ページなど:13ページ上段後ろから7行目

発行元:愛善社