日国友の会

ぶんかぶんせい【文化文政】

読者カード 項目 2024年09月01日 公開

2020年12月28日 古書人さん投稿

用例:狩野家の畫の行ハれし文化文政(ブンクワブンセイ)の頃までハ大雅堂(たいがだう)の山水も佛掌薯と嘲り〔寄書・畫風の盛衰ハ天に在に非ず〕
『芳譚雑誌(69号)』 1879年6月16日 轉々堂主人
語釈:「ぶんかぶんせいじだい(文化文政時代)」に同じ。

コメント:取り敢えず

編集部:第2版では、この語形では立項されませんでした。ちなみに、「文化文政時代」の語釈は「徳川一一代将軍家斉治下の、特に文化・文政年間(一八〇四~三〇)を中心とした時代。全国的に商品経済が展開し、各地に新興の都市を中心とする農民的な市場が形成された。新旧の市場勢力が交替し、農村にも貨幣経済が浸透して階層分化が進んだ。表面的には平穏で江戸を中心に町人文化が栄えた。読本(滝沢馬琴)、人情本(為永春水)、滑稽本(十返舎一九・式亭三馬)、浄瑠璃・歌舞伎(脚本作家に鶴屋南北)、狂歌(大田蜀山人)、浮世絵(春信・歌麿・写楽)、絵画(池大雅・円山応挙)などすぐれた作家が輩出した。しかし、江戸初期の上方中心に栄えた元祿文化に比して、綱紀もゆるみ屈折した町人の心情が反映して、風俗頽廃の享楽的傾向が強かった。化政時代。化政期」となっています。

著書・作品名:芳譚雑誌(69号)

媒体形式:雑誌

刊行年(月日):1879年6月16日

著者・作者:轉々堂主人

掲載ページなど:12ページ上段本文1行目

発行元:愛善社