日国友の会

なんが【南画】

読者カード 用例 2024年09月03日 公開

2020年12月28日 古書人さん投稿

用例:其價を卑しふする所謂を説バ南畫(ナングワ)まれ北畫(ほくゞわ)まれ其末流の人々の勉力薄くして拙劣なるが為に〔寄書・畫風の盛衰ハ天に在に非ず〕
『芳譚雑誌(69号)』 1879年6月16日 轉々堂主人
語釈:〔名〕南宗画(なんしゅうが)の略称。また特に、江戸中期に盛んになった文人画をさす。

コメント:遡ります

編集部:2009年7月3日付けで、古書人さんに、『東洋学芸雑誌』(第9巻第131号、1892.08.25)の例をご紹介いただいていますが、さらに、13年さかのぼります。ちなみに「南宗画」の語釈は「中国、元の四大家(黄公望、倪瓚 (げいさん)、呉鎮、王蒙)によって大成された絵画の様式。柔らかい筆致を重ねた、淡彩の山水画を特色とする。明の文人、董其昌(あるいは莫是龍)の命名で、唐の王維に始まり、荊浩、関同、董源、巨然、米芾(べいふつ)、元の四大家に続くとされた。日本では江戸中期に盛んとなり、池大雅、与謝蕪村らによって日本独自のものが確立され、のちに文人画と同義に用いられるようになった。南画。南宗」となっています。

著書・作品名:芳譚雑誌(69号)

媒体形式:雑誌

刊行年(月日):1879年6月16日

著者・作者:轉々堂主人

掲載ページなど:12ページ下段3行目

発行元:愛善社