日国友の会

べっしょ【別所】

読者カード 用例 2024年10月03日 公開

2021年02月03日 古書人さん投稿

用例:大師問テのたまはく。此山に別所建立しつべき所有や。
『作庭記』 1040頃か年 橘 俊綱
語釈:〔名〕(3)本寺から離れて、修行者や念仏聖が草庵などを結んでいる所。修行者が大寺院などから離れた一定の区域内に集まり、そのたくさんの草庵が一つの村のような形になっている所。法華念誦(ほっけねんじゅ)・念仏修行の場所として、浄土信仰の盛行によって各地に形成され、地名として現存する。別院。

コメント:解釈4の事例で遡ります

編集部:ここは勝地をもとめているわけですから、4の道場というよりは、3の本寺からはなれた草庵のようなものと考えられます。第2版では、『今昔物語集』(1120頃か)の例が早いのですが、さらに、80年ほどさかのぼることになります。

著書・作品名:作庭記

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1040頃か年

著者・作者:橘 俊綱

掲載ページなど:708ページ上段後ろから5行目(「群書類従」(第十二輯)巻第362より)

発行元:経済雑誌社