日国友の会

にほん【日本】

読者カード 用例 2024年11月07日 公開

2021年03月09日 古書人さん投稿

用例:中比文永二年乙丑八月ニ大元老皇帝日本ヲ攻ントテ兵舩六萬余艘ニ軍勢ヲ乗テ博多津ニ推寄日本(ニホン)ニモ出向テ防戰ニ寄手ノ方ヨリ鐵炮トテ鞠ノ勢成鐵丸迸事板ヲ下車輪ノ如〔土産・鐡炮〕
『堺鑑(下)』 1684年 衣笠一閑
語釈:〔一〕(「東の方」の意の「ひのもと」を漢字で記したところから)わが国の国号。大和(やまと)地方を発祥地とする大和朝廷により国家的統一がなされたところから、古くは「やまと」「おおやまと」といい、中国がわが国をさして倭(わ)国と記したため倭(やまと)・大倭(おおやまと)の文字が当てられた。その後、東方すなわち日の出るところの意から「日本」と記して「やまと」と読ませ、大化改新の頃、正式の国号として定められたものと考えられるが、以降、しだいに「ニホン」「ニッポン」と音読するようになった。明治二二年(一八八九)制定の旧憲法では、大日本帝国(だいにっぽんていこく)が国号として用いられたが、昭和二一年(一九四六)公布の日本国憲法により日本国が国号として用いられるようになった。その読み方については国家的統一はなく、対外的に多く「ニッポン」を用いる以外は「ニホン」「ニッポン」が厳密に使いわけられることなく併用されている。本辞典では、文献上明らかに「ニッポン」と記されている場合以外は、すべて「ニホン」として扱った。〈以下略〉

コメント:「にほん」の文章例の確例です

編集部:第2版では、「ニホン」の確例としては、『日葡辞書』(1603-04)、『ロドリゲス日本大文典』(1604-08)、民間板『小学入門(甲号)』(1874)の例が添えられています。

著書・作品名:堺鑑(下)

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1684年

著者・作者:衣笠一閑

掲載ページなど:199ページ後ろから1行目〔古板地誌研究会(藝林舎)、1971〕

発行元:武村市兵衛板行