日国友の会

あまうり【甘瓜】

読者カード 用例 2024年11月08日 公開

2021年03月10日 古書人さん投稿

用例:南荘舳松村田地ヨリ作出ル甜瓜(アマウリ)也〔土産・舳松瓜〕
『堺鑑(下)』 1684年 衣笠一閑
語釈:〔名〕植物「まくわうり(真桑瓜)」の異名。《季・夏》

コメント:取り敢えず

編集部:第2版では、『江家次第』(1111頃)と『梁塵秘抄』(1179頃)の例が添えられていますが、近世の確例として、また、「甜瓜」を「あまうり」と読ませている例として欲しいところです。ちなみに、「真桑瓜」の語釈は「ウリ科のつる性一年草。インド原産で、日本へは古く中国を経て渡来し、果実の生食用に各地で栽培され品種も多い。全体にとげ状の毛を散生する。葉は長柄を持ち心形で浅く掌状に裂け、各裂片の縁に不規則な鋸歯がある。雌雄同株。夏、先が深く五裂した黄色い花を開く。果実は卵状楕円形か円形で長さ一〇~一五センチメートル、黄・緑・白色に熟し芳香と甘味がある。岐阜県本巣郡真桑村(現、真正町)のものが最上とされたところからこの名がある。漢名、甜瓜。ふり。ほぞち。味瓜。甘瓜。梵天瓜。学名はCucumis melo var. makuwa 《季・夏》」となっています。

著書・作品名:堺鑑(下)

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1684年

著者・作者:衣笠一閑

掲載ページなど:206ページ後ろから2行目〔古板地誌研究会(藝林舎)、1971〕

発行元:武村市兵衛板行