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かいこ【蚕(蠶)】

読者カード 用例 2023年06月08日 公開

2022年05月28日 ubiAさん投稿

用例:有名な蠶の病に微粒子病と名づけるものが有るが、其の病原は極めて微細な一種の寄生蟲であつて、
『最新遺傳論』 1919年7月1日 丘淺次郎
語釈:(2)(1)の幼虫。絹糸をとるために飼育される。卵から孵化(ふか)した直後は黒色で毛深く毛蚕(けご)または蟻蚕(ぎさん)と呼ばれる。桑を食べて発育する期間(齢)と、食べずに脱皮の準備をする期間(眠)とを交互に繰り返し、第五齢で成熟する。第二齢以後の幼虫は不透明な白色で不規則な黒い細線のあるものが多く、熟蚕になると体が透明になり絹糸腺から糸を吐いて体のまわりに繭をつくる。蛹(さなぎ)は羽化して成虫のガとなって繭から出る。幼虫は絹糸をとるために飼育され、品種も多く、原産地によって日本種、中国種、欧州種、熱帯種などに分けられるほか、種々の分類がある。家蚕(かさん)。御蚕(おこ)。《季・春》

コメント:第二版の「蚕(2)」の用例は多数有りますが、語誌(1)に「「蚕(てん)」は、「爾雅」ではミミズの一種を意味する字であるが、中国でも日本でも、古くから「蠶(さん)」の俗字として用いられている。」とあり、「蠶」の読みは不明ですが、「蠶」の使用例が第二版の用例中にはないようなので、とりあえず。

編集部:書紀訓点本や本草和名のように、読みの情報があれば用例としたいところですね。ただ、同じ漢字で同じ意味の「さん(蚕)」の見出しもあるので、そちらに寄せてもいいかもしれません。

著書・作品名:最新遺傳論

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1919年7月1日

著者・作者:丘淺次郎

掲載ページなど:9ページ本文4行目〔丘浅次郎『最新遺傳論』、大正八年七月一日發行〕

発行元:六盟館