日国友の会

メッシュ

読者カード 語釈 2024年02月12日 公開

2022年12月31日 ubiAさん投稿

用例:その密度を航空寫眞の上から求め、全森林地帶を五百米角のメッシュに切つて、各メッシュ每に、平均被覆密度を書き込んだ。
『雪は資源である』 1952年 中谷宇吉郎
語釈:〔名〕(英 mesh)《メッシ》ある空間を一定の大きさの方形に区分すること。または、その区分された個々の部分。

コメント:第二版にない語釈として投稿されている投稿例(1966)よりもさかのぼります。語釈(1)の「網の目」に相当するようにも思いますが、とりあえず。語釈1の投稿例(1955)よりもさかのぼります。明鏡国語辞典第三版や、三省堂国語辞典第七版では、「網の目」と「編んだもの」が別の語釈になっているようです。初出「『国立公園』第二十九号」(昭和二十七(一九五二)年四月一日発行)と「中谷宇吉郎集第五巻(岩波書店)後記」にあります。

編集部:2006年6月28日付けで、nanyakayaさんに、『地域開発』(通号24、1966.09)の雑誌見出しの例をご紹介いただいていますが、さらに、14年さかのぼります。(1)にも「網の目」とありますが、作例を見ても、具体的な編み物などの網目という意味合いがあるのに対して、こちらは比喩的に抽象化された意味とみることができますね。いずれにしても、語釈をもう少しわかりやすく工夫する必要があります。

著書・作品名:雪は資源である

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1952年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:281ページ本文9行目〔『イグアノドンの唄』、昭和二十七年十二月二十日 發行〕

発行元:文藝春秋新社