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ドイツ【独逸(独乙)】

読者カード 用例 2024年05月07日 公開

2023年04月05日 ubiAさん投稿

用例:獨乙の軍國主義的勃興に對する
『フランス病第三期』 1954年 三島由紀夫
語釈:(オランダ Duitsch)《ドイチ》ヨーロッパ大陸の中央部、北はバルト海・北海の海岸から南はアルプスに至る間の地域。民族大移動後に定着したゲルマン諸族がフランクに征服され、八四三年、現在のドイツの起源となった東フランク王国が成立。九六二年神聖ローマ帝国に発展したが、国内は半独立の諸侯によって支配され、一八〇六年解体後は南東のオーストリア、北東のプロシアが覇を競った。七一年、プロシアによって統一が成りドイツ帝国が誕生。専制政治と近代的経済政策で海外に植民地をもつ大帝国に発展し、諸列強と対立するに至り第一次世界大戦が起こった。敗戦と革命により一九一九年にワイマール共和国が成立。経済の破綻がナチスの台頭を許し、第二次世界大戦が発生。四五年再び敗れて占領され、四九年、イギリス・アメリカ・フランスの占領地区にドイツ連邦共和国(西ドイツ)が、ソ連占領地区にドイツ民主共和国(東ドイツ)が生まれたが、九〇年、東ドイツが西ドイツに編入され再統一された。主な住民はゲルマン人で、多少ケルト人・ローマ人・スラブ人と混合し、中・近世を通じてドイツ民族が形成された。言語はドイツ語。内面的・意志的傾向をもつ独特の思想・文化を発展させた。首都ベルリン。英語名ジャーマニー。フランス語名アルマーニュ。

コメント:「独乙」表記の例が載っていないので。デジタル大辞泉「ドイツ」には、「[補説]「独逸」「独乙」とも書く。」とあります。文末に「<初出>ア・エ・セ・昭和二十九年一月」とあります。

編集部:第2版では、この表記の例も、この表記への言及もありませんね。

著書・作品名:フランス病第三期

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1954年

著者・作者:三島由紀夫

掲載ページなど:361ページ本文5行目〔『三島由紀夫全集 第二十六卷』、昭和五十年六月二十五日発行〕

発行元:新潮社