日国友の会

とっつく【取付】

読者カード 語釈 2024年06月04日 公開

2023年05月09日 ubiAさん投稿

用例:人工衞星が自身で廻轉してゐると、一つ不便なことがある。それは地球から補給品を運んで來たロケットが、とつつきにくい點である。(82ページ本文7行目)こは廻轉の中心であつて、その點自身は動かないから、とつつくのに便利である。(82ページ本文13行目)
『宇宙旅行の科學』 1953年 中谷宇吉郎
語釈:〔自カ五(四)〕(「とりつく(取付)」の変化した語)(1)しがみつく。とりすがる。

コメント:第二版の多数の用例より新しいですが、人や生き物ではない場合の例なので。初出「『文藝春秋』第三十一巻十一号」(昭和二十八(一九五三)年八月一日発行)と「中谷宇吉郎集第七巻(岩波書店)後記」にあります。

編集部:比喩的でなく、物が他のものに適切に接続する、取り付けられるといったような意味を検討すべきかもしれません。

著書・作品名:宇宙旅行の科學

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1953年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:82ページ本文7行目、82ページ本文13行目〔『知られざるアメリカ』、昭和三十年五月二十五日 初版  昭和三十年六月三十日 再版〕

発行元:文藝春秋新社