日国友の会

えんし【遠視】

読者カード 用例 2024年06月12日 公開

2023年05月18日 ubiAさん投稿

用例:すなわち空気中の眼は遠視で、水面上に浮んでいる餌などを見つける役をする。水面下の眼は、水中を見るのに適当した近視になっていて、水の中の害敵などを警戒しているのである。
『異魚』 1952年 中谷宇吉郎
語釈:〔名〕(1)(─する)遠くを見ること。遠くまで見えること。とおみ。

コメント:第二版の用例(1777、遠視して)より新しいですが、一例のみで、近代の例がなく、「する」がついていない例として、とりあえず。初出「『文藝春秋』第三十巻第十七号」(昭和二十七(一九五二)年十二月一日発行)と「中谷宇吉郎集第七巻(岩波書店)後記」にあります。

編集部:第2版では、『管蠡秘言』(1777)からサ変の例が引かれているだけですね。

著書・作品名:異魚

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1952年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:122ページ本文5行目〔『黒い月の世界』、昭和三十三年七月五日発行〕

発行元:東京創元社