日国友の会

タマリスク

読者カード 項目 2024年08月09日 公開

2023年06月25日 ubiAさん投稿

用例:最後の檉柳(タマリスク)の殘骸が鹽野原に横はるのを後にすると、
『西遊記の夢』 1942年 中谷宇吉郎
語釈:〔名〕(英 tamarisk)「ぎょりゅう(御柳)(2)」に同じ。

コメント:項目が載っていないようなので。日本大百科全書(ニッポニカ)「ギョリュウ」に、「ギョリュウ科(APG分類:ギョリュウ科)の落葉小高木。タマリスクともいう。」とあります。初出紙誌の情報はなく、タイトル下に「昭和十七年十二月」とあります。

編集部:第2版では、立項されませんでした。ちなみに、「ぎょりゅう(御柳)(2)」に「(2)ギョリュウ科の落葉小高木。中国原産で寛保年間(一七四一~四四)に渡来し、庭園などに栽植される。幹はよく分枝し、高さ五~八メートルになり、樹皮には黒褐色の縦紋がある。小枝は細く先端は下垂し、針状で鱗片状に重なりあった葉を出し枝をおおう。花は小さな淡紅色の五弁花で、密生して円柱状の花穂となる。春に旧枝に生じた花は結実しないが、初秋、新枝に生じたものは結実する。種子には長い冠毛がある。漢名、檉柳(ていりゅう)。学名はTamarix chinensis」とあります。これによれば、用例でタマリスクに当てられている「檉柳」は、「御柳」の漢名であることがわかりますね。

著書・作品名:西遊記の夢

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1942年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:72ページ本文10行目〔『樹氷の世界』、昭和十八年九月二十日 初版發行〕

発行元:甲鳥書林