日国友の会

ベクレルせん【ー線】

読者カード 用例 2024年08月10日 公開

2023年06月30日 ubiAさん投稿

用例:學位論文の題目として、自分でベツクレル線の硏究を選んだ。ベツクレル線といふのは、ウラニウムの化合物から出る目に見えない放射線のことで、
『『キユリー夫人伝』』 1944年 中谷宇吉郎
語釈:〔名〕放射性元素から出る放射線の総称。一八九六年、アンリ=ベクレルがウランにおいて初めて発見した。ベックレル線。

コメント:第二版には用例が載っておらず、投稿例(1931)よりも新しいですが、一例しかないので、とりあえず。語釈にある「ベックレル線」表記の例なので。「中谷宇吉郎随筆選集第一巻 昭和四十一年六月二十日第一刷発行 昭和四十一年十一月二十日第五刷発行 431ページ」には、「昭和十四年一月(東京朝日)日本の科学、科学小論集、秋窓記」とありますが、東京朝日 昭和十四年一月四日には、このくだりは載っておらず(「日本の科学」も同じ)、「科学小論集」「秋窓記」「中谷宇吉郎随筆選集第一巻」には載っているので、「科学小論集」の発行年で。

編集部:2020年8月21日付けで、寺田寅彦『量的と質的と統計的と』(1931)の例をご紹介いただいています。「ベックレル」は異形とすべきですね。

著書・作品名:『キユリー夫人伝』

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1944年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:210ページ本文9、10行目〔『科学小論集』、昭和十九年四月十五日發行〕

発行元:生活社