日国友の会

いしこ【石粉】

読者カード 用例 2024年09月06日 公開

2023年08月01日 ubiAさん投稿

用例:石粉のはひつてゐる紙では、その石粉と墨の粒子との交渉が更に加はって、問題を益々複雑にしてしまふであらう。
『硯と墨』 1946年 中谷宇吉郎
語釈:〔名〕石を粉にしたもの。

コメント:第二版には用例が載っていないので。語釈(1)から(4)のいずれでもないようですが、語釈の最初にある「石を粉にしたもの。」の例として。「後書」に、「昭和二十一年十二月 座右寶」とあります。

編集部:2011年5月29日付けで、古書人さんに、〈石を粉にしたもの。(1)長石の粉末。陶磁器の原料に用いる〉の例として塩田力蔵『陶器用語辞典』(1947)の例をご紹介いただいていますが、ご紹介いただいたような紙に使われる石粉はさまざまな成分があるようですね。細分化されない、石の粉一般のブランチをもうけてもいいかもしれません。

著書・作品名:硯と墨

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1946年

著者・作者:中谷宇吉郎

掲載ページなど:71ページ本文2行目〔『楡の花』、昭和二十三(一九四八)年八月三十日發行〕

発行元:甲文社