日国友の会

せんたいしょくぶつ【蘚苔植物】

読者カード 用例 2024年10月21日 公開

2023年09月09日 ubiAさん投稿

用例:これより下等な植物であるぜにごけ・すぎごけなどの蘚苔植物、〔第一部・一〇〕
『生命と物質―植物の生活から―』 1940年 服部靜夫
語釈:〔名〕隠花植物の一分類群。植物体は一般に小形で維管束もないが、葉緑体をもち光合成を営む。配偶体はよく発達するが、胞子体は退化的でその一生を配偶体の上で半寄生的におくる。一般に湿った場所を好む性質がある。これは、シダ植物や種子植物では胞子体が発達して配偶体が退化的であるのでちょうど正反対の発達をとげている点が特徴的。ふつう、ツノゴケ類、苔類、蘚類の三群に分けられ世界に約二万五千種ある。俗にいう「コケ」という植物の大部分は蘚苔植物であるが、サギゴケやモウセンゴケは種子植物、クラマゴケやホラゴケはシダ植物、チャダイゴケは菌類、ウメノキゴケやハナゴケは地衣類などという例外も多い。蘚苔。蘚苔類。

コメント:第二版には用例が載っておらず、投稿例(1906)よりも新しいですが、一例しかないので、とりあえず。

編集部:2008年8月11日付けで、末広鉄男さんに、芳賀矢一・下田次郎『日本家庭百科事彙』(1906)の例をご紹介いただいていますね。

著書・作品名:生命と物質―植物の生活から―

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1940年

著者・作者:服部靜夫

掲載ページなど:48ページ本文5行目〔岩波新書66、昭和十五年五月三十日 第一刷發行 昭和二十四年五月二十日 第三刷發行〕

発行元:岩波書店