日国友の会

こうじかび【麹黴】

読者カード 用例 2024年10月28日 公開

2023年09月12日 ubiAさん投稿

用例:例へば消化藥として使はれてゐるタカヂアスターゼは一種の酵素製劑であつて、その原料は麹菌(かうぢかび)といふ絲狀菌の一種である。〔第二部・一〕
『生命と物質―植物の生活から―』 1940年 服部靜夫
語釈:〔名〕子嚢(しのう)菌類の一つ。きわめて広範にみられる。菌糸は無色または多少色がある。隔壁があり、よく分枝する。菌糸の所々から、長さ約二ミリメートルで先端が球状あるいは棍棒状にふくらんだ柄を出す。先端には多数の枝が放射状につき、末端には球状の無性胞子が数珠状につく。アミラーゼなどの酵素を含み、でんぷんを糖分にかえる働きがあるので清酒、甘酒、しょうゆ、みそなどを作るのに利用する。麹菌。麹種。《季・夏》

コメント:第二版の非常に古い用例(室町中)よりも新しいですが、一例しかないので、とりあえず。「麹菌」にルビでの例です。

編集部:第2版では、『文明本節用集』(室町中)の例が添えられているだけですね。

著書・作品名:生命と物質―植物の生活から―

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1940年

著者・作者:服部靜夫

掲載ページなど:78ページ本文6行目〔岩波新書66、昭和十五年五月三十日 第一刷發行 昭和二十四年五月二十日 第三刷發行〕

発行元:岩波書店