日国友の会

うせんせい【右旋性】

読者カード 用例 2024年11月01日 公開

2023年09月14日 ubiAさん投稿

用例:蔗糖が分解して葡萄糖と果糖とになることを別に轉化といひ、生じた糖の混合物を轉化糖といふことがあるが、これは蔗糖の水溶液の旋光性の方向が右旋性であるのに、葡萄糖と果糖との混合物は左旋性を示すからである。〔第二部・一〕
『生命と物質―植物の生活から―』 1940年 服部靜夫
語釈:〔名〕結晶や溶液などのある種の物質が、その中を通過する偏光の振動面を右に回転させる性質。乳酸、ぶどう糖などに見られる。この性質を持つ物質を右旋体という。←→左旋性。

コメント:第二版に載っている辞書類(1900)よりも新しいですが、文例としては投稿例(1956)よりもさかのぼるので。

編集部:第2版では、桜井錠二・高松豊吉『稿本化学語彙』(1900)の例が添えられていますが、文例としては2022年10月2日付けでご紹介いただいている江上不二夫(編)『生命の起源と生化学』(1956)の例よりも16年さかのぼります。

著書・作品名:生命と物質―植物の生活から―

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1940年

著者・作者:服部靜夫

掲載ページなど:82ページ本文12行目〔岩波新書66、昭和十五年五月三十日 第一刷發行 昭和二十四年五月二十日 第三刷發行〕

発行元:岩波書店