日国友の会

ゆし【油脂】

読者カード 用例 2024年11月02日 公開

2023年09月15日 ubiAさん投稿

用例:油脂は高級脂肪酸とグリセリンとの化合により生じたものであるが、〔第二部・一〕
『生命と物質―植物の生活から―』 1940年 服部靜夫
語釈:〔名〕(1)高級脂肪酸とグリセリンとのエステル。ふつう、常温で固体のものを脂肪(脂)、液体のものを脂肪油(油)と分類するが、はっきりしたものではなく、両方ともに脂肪と呼ぶこともある。広く動植物界に分布し、動物性油脂には脂肪、植物性油脂には脂肪油が多い。牛脂(ヘット)、豚脂(ラード)、鯨油、オリーブ油、胡麻油、大豆油、落花生油など。

コメント:第二版の用例(1876、油脂質)より新しいですが、単独の例としては第二版の用例(1972)よりさかのぼるので。語釈通りの意味がわかりやすい例なので。

編集部:第2版では、永峰秀樹訳『経済小学家政要旨』(1876)から複合語「油脂質」の例が引かれていますが、「油脂」単独の例としては、井上ひさし『手鎖心中』(1972)の例よりも32年さかのぼります。

著書・作品名:生命と物質―植物の生活から―

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1940年

著者・作者:服部靜夫

掲載ページなど:84ページ本文9行目〔岩波新書66、昭和十五年五月三十日 第一刷發行 昭和二十四年五月二十日 第三刷發行〕

発行元:岩波書店