ぶなか【橅科】
読者カード 用例 2024年11月18日 公開
用例: | 或る人はぶな科植物の花粉の浸出液を海膽の未受精卵に注いで、その細胞分裂を起させることができたと報じてゐる。〔第二部・三〕 |
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『生命と物質―植物の生活から―』 1940年 服部靜夫 | |
語釈: | 〔名〕双子葉植物の科名。主に南北の温帯に分布し、八属約九〇〇種がある。温帯落葉広葉樹林の主要な種を含み、大多数は雌雄同株の高木。葉は互生し、花は単性、風媒または虫媒。集散花序になり、しばしば複合して尾状花序または退化して単生する。花被は六。雄花には五ないし多数の雄しべがある。雌花は通常、三花が合生した集散花序(クリ属)、二花の合生(ブナ属)、一花のみ(コナラ属)があり、いずれも退仮雄しべを持つことがある。子房は下位で通常三心皮からなり、柱頭は三個。また、クリの仲間は六心皮。六柱頭。各室に二個の胚珠がある。果実は普通、杯状の殻斗(こくと)にくるまれる。日本にはクリ、ブナ、コナラ等、五属二〇種が自生する。旧称、かしわ科・殻斗科。 |
コメント:第二版には用例が載っておらず、投稿例(1937)よりも新しいですが、文例がないので、とりあえず。投稿例(1937)の表記欄が「撫科」となっていますが、第二版では「橅科」となっています。
編集部:2011年2月18日付けで、古書人さんに、拓殖・谷田・永野『生物学辞典』(1937)の例をご紹介いただいていますね。投稿カード「ぶなか」の漢字欄に「撫科」とあるのは「橅科」では?とのご指摘、ありがとうございます。謹んで訂正させていただきます。ちなみに、ひかれた用例の表記は「撫科」のままだったので、とりあえずママとしておきます。
著書・作品名:生命と物質―植物の生活から―
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1940年
著者・作者:服部靜夫
掲載ページなど:138ページ本文4行目〔岩波新書66、昭和十五年五月三十日 第一刷發行 昭和二十四年五月二十日 第三刷發行〕
発行元:岩波書店