日国友の会

かぎゃくてき【可逆的】

読者カード 用例 2025年02月13日 公開

2023年12月01日 ubiAさん投稿

用例:このような現象は可逆的であるというのである。〔六〕
『物理現象における量と法則』 1964年 坪井忠二
語釈:〔名〕状態Aが変化して状態Bになり、再び元のAにもどるさま。また単に、逆の方向の反応、変化も可能なさま。

コメント:投稿例(1924)、第二版の用例(1929)より新しいですが、いずれも寺田寅彦の例なので、それ以外の人の用例として。文末に「(一九六四年一月 「思想」)」とあります。

編集部:第2版では、寺田寅彦『ルクレチウスと科学』(1929)から「可逆的周期運動」の例が添えられていますが、2021年6月21日付けで、やはり寺田寅彦の『地震雑感』(1924)から「可逆的な変化」の例をご紹介いただいていますね。ことばの用例としては、複合語的な用法よりは、形容動詞の活用であることをはっきり示す「可逆的な」の例と、名詞とも形容動詞ともとれる「可逆的である」の例の方が情報量が多いといえますね。

著書・作品名:物理現象における量と法則

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1964年

著者・作者:坪井忠二

掲載ページなど:82ページ5行目〔随想全集 第八巻、昭和四十四年六月五日発行〕

発行元:尚学図書