つきのわぐま【月輪熊】
読者カード 用例 2024年05月02日 公開
用例: | 北海道に渡ると、鳥類、獣類ともに大に異なり、〈略〉熊も日本固有の月輪熊でなくて、北方に普通な羆であり、〔第十二章 分布上の事実・七 津軽海峡〕 |
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『進化論講話』 1904年1月 丘浅次郎 | |
語釈: | 〔名〕クマ科の哺乳類。体長一・四~一・七メートル。体は黒く、胸に普通三日月形の顕著な白斑(はくはん)がある。ヒグマより小さく、吻(ふん)は短くて細く、目がやや前方につく。森林にすみ、雑食性で、木登りがうまい。冬は樹の穴・岩穴などで冬眠し、一~二月に一~二児を産む。本州・四国・九州のほか、中国・朝鮮・ヒマラヤなど東アジアに分布する。胆嚢は古来から熊胆(くまのい)と称し、消化・解毒剤などの薬用として珍重された。くろくま。ひまらやぐま。にほんぐま。学名はSelenarctos (=Ursus )thibetanus 《季・冬》 |
コメント:近世雑俳の一例のみなので。
編集部:第2版では、雑俳『媒口』(1703)の例が添えられていますね。
著書・作品名:進化論講話
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1904年1月
著者・作者:丘浅次郎
掲載ページなど:430ページ後ろから1行目
発行元:開成館