日国友の会



現在「会員登録」「お問い合わせ」は休止しております。ご不便をおかけしますがご了承ください。(2024年3月28日)

きをみてもりをみず【木を見て森を見ず】

読者カード 項目 2024年05月10日 公開

2024年02月21日 ぽんちさん投稿

用例:英国の古諺に曰く人は往々木を見て森を見ずと蓋し欧米人士は今の世界的趨勢の渦中にありものにして唯其一部を知りて全局に通せさる猶ほ木を見て森を見ずと
『正義と暴力』 1898年4月12日 ガーシット・ドロッパース
語釈:小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ。(デジタル大辞泉「木を見て森を見ず」)

コメント:投稿例よりも早い。もとは英国の諺か?

編集部:2023年1月6日付けで、ubiAさんに、中谷宇吉郎『簪を挿した蛇』(1946)の例をご紹介いただいていますが、さらに、48年さかのぼります。ちなみに、『故事俗信ことわざ大辞典第2版』では、『独英和三対字彙大全』(1886)の例が早く、補説に「西洋のことわざの翻訳で、明治前期にドイツ語から入り、その後英語やロシア語からも入ってきて、いまでは完全に定着している。自然な比喩で、特に説明しなくてもわかるので、翻訳と意識されずに使われることが多い」とあります。

著書・作品名:正義と暴力

媒体形式:新聞・広報・官報

刊行年(月日):1898年4月12日

著者・作者:ガーシット・ドロッパース

掲載ページなど:24ページ下段後ろから7行目〔『慶應義塾學報(2)』、1898.04.12〕

発行元:慶應義塾學報發行所