日国友の会

ドイツ【独逸(独乙)】

読者カード 用例 2024年11月05日 公開

2024年08月25日 makuneさん投稿

用例:現今ハ大不列顚、佛蘭西(フランス)、獨乙(ドイツ)、墺太利匈牙利(アウストロハンガリ)、露西亞ヲ五大强國ト稱ス、〔第三章 歐羅巴洲〕
『小學校用外國地理』 1893年10月3日
語釈:(オランダ Duitsch)《ドイチ》ヨーロッパ大陸の中央部、北はバルト海・北海の海岸から南はアルプスに至る間の地域。民族大移動後に定着したゲルマン諸族がフランクに征服され、八四三年、現在のドイツの起源となった東フランク王国が成立。九六二年神聖ローマ帝国に発展したが、国内は半独立の諸侯によって支配され、一八〇六年解体後は南東のオーストリア、北東のプロシアが覇を競った。七一年、プロシアによって統一が成りドイツ帝国が誕生。専制政治と近代的経済政策で海外に植民地をもつ大帝国に発展し、諸列強と対立するに至り第一次世界大戦が起こった。敗戦と革命により一九一九年にワイマール共和国が成立。経済の破綻がナチスの台頭を許し、第二次世界大戦が発生。四五年再び敗れて占領され、四九年、イギリス・アメリカ・フランスの占領地区にドイツ連邦共和国(西ドイツ)が、ソ連占領地区にドイツ民主共和国(東ドイツ)が生まれたが、九〇年、東ドイツが西ドイツに編入され再統一された。主な住民はゲルマン人で、多少ケルト人・ローマ人・スラブ人と混合し、中・近世を通じてドイツ民族が形成された。言語はドイツ語。内面的・意志的傾向をもつ独特の思想・文化を発展させた。首都ベルリン。英語名ジャーマニー。フランス語名アルマーニュ。

コメント:「独乙」表記の例だと既投稿例より古い。

編集部:2023年4月5日付けで、ubiAさんに、三島由紀夫『フランス病第三期』(1954)の例をご紹介いただいていますが、さらに、61年さかのぼります。

著書・作品名:小學校用外國地理

媒体形式:その他

刊行年(月日):1893年10月3日

著者・作者:

掲載ページなど:23丁ウ後ろから4行目

発行元:金港堂書籍会社