日国友の会

きゅうしゅん【球春】

読者カード 項目 2010年06月03日 公開

2010年06月03日 江東遊民さん投稿

用例:学生野球の『春の序曲』第五回選抜高校野球大会はいよいよ四月一日から甲子園球場で球春のトビラを開く。
『毎日新聞』 1952年3月26日
語釈:プロ野球が、キャンプやオープン戦を手始めに開始される春の時期。〔『デジタル大辞泉』@JapanKnowledgeより〕

コメント:2版には載っていないので、とりあえず。『三省堂国語辞典』は第3版(1974)から見出しにあり、この前後からプロ野球のオープン戦の際に特に新聞などで使われるようになっていますが、実は戦後すぐの春の選抜高校野球大会で使われており、いかにもと納得できました。語釈も歴史的にはプロ野球オープン戦に限らないということになりそうです。

編集部:第2版では、立項されませんでした。確かに、春の高校野球、球春というのは頷けますね。しかも、どうやらこの言葉を使っていたのは「毎日新聞」だけのようなのもゆかしげです。昭和28年(1953)2月13日付け記事にも、「球春を清純のプレーで彩る野球祭典第六回選抜高等学校野球大会は四月一日から六日間甲子園球場で開幕される」とありますね。

著書・作品名:毎日新聞

媒体形式:新聞・広報・官報

刊行年(月日):1952年3月26日

著者・作者:

掲載ページなど:(縮刷版27年3月記事、162ページ上3段)

発行元:毎日新聞社