『日本国勢図会(にほんこくせいずえ)』は、1927(昭和2)年に矢野恒太(やのつねた)(1866~1951、第一生命の創立者)が初版を発刊して以来、刊行を続けているロングセラーです。初版の序文では、「編者が若し教育家であって、幾人かの青年を預かったなら、本書に書いたことだけは何科の生徒にでも教えたいと思うことである。本書は講堂のない青年塾の一部である」と記して、矢野恒太の教育への熱い思いを伝えています。日本で初めて国勢調査が実施されたのは1920(大正9)年のことで、本書発刊時は統計が十分には整備されておらず、青少年が客観的な判断力を養うために統計の普及が求められていました。そうした時代に、本書は統計年鑑の一つとして版を重ね、現在に至っています。
本書は、官公庁など政府関係機関の公表資料と各種業界団体、シンクタンクが実施した調査研究資料をもとに、日本の社会・経済情勢を統計表・グラフを使ってわかりやすく解説したデータブックです。国土と気候、人口、労働、農業・農作物、各種産業、貿易、財政、金融、国民の生活など幅広いテーマで構成されています。統計表・グラフのほか、各章には解説文や用語の説明、トピックスを配し、理解が深まるよう工夫しました。また、経済のグローバル化を見据え、各章の重要なテーマについては世界各国との比較を試みています。巻末には、戦後からの流れがわかる主要長期統計、都道府県の比較ができる府県別統計を掲載しました。
矢野恒太の教育への思いからか、本書はこれまで教育界を中心に利用されてきました。いまでも社会科の教科書、参考書、問題集など学校教材で引用されており、毎年、中学・高校・大学の入試問題の出典元となっています。近年の学校教育では、データを読み取る力、説明する力が求められるようになり、本書の役割も高まってきました。教育現場のみならず、ビジネスの場、定年後の「学び直し」として、本書を活用していただく機会も増えています。
初版以来、本書の歩みも昭和、平成、令和の三時代にわたることとなりました。本書がわが国の現状を捉え、これからを考える一助となることを願っています。

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『日本国勢図会』、『世界国勢図会』の「図会」は「ずえ」と読みます。「会」には集合という意味もあり、「図会」とはあることを説明するために図を集合させたものという意味で使われています。
日本でもっとも古く「図会」を書名に用いたものとしては『和漢三才図会』がありますが、これは万物を図入りで解説した図説百科事典です。
矢野恒太が『日本国勢図会』を創刊した際、国勢全般の図説百科事典をイメージして命名したものです。

コンテンツ情報

底本名 日本国勢図会 2019/20年版
出版社 公益財団法人 矢野恒太記念会
書籍版刊行日 2019年6月1日
巻冊数 1冊
書籍価格 本体2,685円+税
JK公開日 2020年7月1日
項目数 937項目
文字数 506,732文字
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更新頻度 年1回
(2020年7月現在)
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