日本大百科全書(ニッポニカ)

アサイー
あさいー
assai palm 英語

ブラジル北部、アマゾン川流域原産の和名ワカバキャベツヤシとよばれるヤシ科(APG分類:ヤシ科)の常緑高木、アサイヤシの果実。豊富な栄養素や抗酸化成分を含む。20メートルほどにもなる幹上部の葉の下に直径10ミリメートルほどの小さな果実が房状に実り、1本の木から20キログラムほど収穫できる。熟した果実は濃紫色で、ブルーベリーに似ていることからアサイーベリーともよばれるが、甘味や酸味、香りはほとんどない。種が大きく可食部は少ないが、ポリフェノール、鉄分、カルシウム、食物繊維など多くの栄養素や抗酸化成分を含み、原産地では先住民の栄養源や民間療法薬として長く用いられてきた。一般的には種を取り除いた果実を粉砕して水を加えたピューレ状のもの(パルプ)をヨーグルトやシリアル、ほかの果物にかけて食べるほか、甘みを加えてジュースとして飲む。摘果後、短時間で酸化が進むため広く出回ることはなかったが、加工法や流通手段が発達したことに加え、栄養価の高さが知られるようになったことで、アメリカなど多くの国で注目されるようになった。冷凍状態のパルプやスムージーミックス(冷凍果物・野菜などを使ったシャーベット状の飲料の材料)、サプリメントなどさまざまな形で製品化されており、日本でも美容・健康食品として人気がある。
[編集部]2019年4月16日