日本大百科全書(ニッポニカ)

スルホン化
するほんか
sulfonation 英語

有機化合物の水素原子をスルホ基-SO3Hに置換する反応。芳香族炭化水素またはその誘導体に、硫酸または発煙硫酸(濃硫酸に多量の三酸化硫黄(いおう)を吸収させたもの)を作用させて行う。反応しにくい化合物の場合は、クロロ硫酸(クロロスルホン酸)ClSO3Hをスルホン化試薬として使うこともある。硫酸類によるスルホン化における真の試薬は三酸化硫黄で、求電子置換反応に分類される。スルホン化反応は可逆であるため、生成物のスルホン酸を希硫酸と加熱すると元の炭化水素を生成することがある。また、反応条件によってスルホ基の入る位置の選択、あるいは異性化を行うことが可能である。ナフタレンの場合がその好例である。スルホン化反応は、染料や中性洗剤などの工業的製造において重要な工程となっている。
[務台 潔]