日本大百科全書(ニッポニカ)

オントロジー
おんとろじー
ontology 英語

もともとは哲学の存在論のことだが、最近、ウェブ上の情報の意味を扱い、セマンティックウェブに格上げして人工知能(AI)が扱えるようにしようとする研究分野では、対象を表現するための概念と、概念間の関係を規定するものという意味で使われている。オントロジー工学は、AIの初期から研究されていた知識表現と同じと考えてよい。また、知識表現で問題にされていた、上位概念(たとえば鳥)から下位概念(たとえばワシ/ニワトリ)への属性(たとえば飛ぶこと)の継承/非継承などに関しては、同じ問題が再度議論されている感がある。
 また、問題ドメインごとに異なるオントロジーが構築されていたり、さらには同じドメインであっても組織ごとに異なるオントロジーが使われていたりする例も多く、オントロジー間の翻訳も必要である。たとえば西暦と和暦であったり、同じ魚が別の名前でよばれることがあったりするが、オントロジーはこれらをそのまま反映してつくられていることが多いのでそれらを統一する必要がある。
[中島秀之]2019年7月19日