日本大百科全書(ニッポニカ)

エリオプス
えりおぷす
eryops 英語
Eryops megacephalus

古生代ペルム紀(二畳紀)前期の、約2億8000万年前に北アメリカにいた大形両生類の迷歯類中でも代表的な肉食動物。堅固な頭骨をもち、全長約2メートル。体が頑丈で、扁平(へんぺい)の大きな頭骨の口蓋(こうがい)の左右両側に、大きな眼球や眼筋があり、口蓋と脳頭蓋の間に強靭(きょうじん)な関節があった。強い歯をもつ。陸上生活によく適応していたことは、肩と骨盤が堅固で、脊柱(せきちゅう)が強大、肋骨(ろっこつ)も大きく、四肢が短く頑丈なことから推定される。しかし動作は緩慢で、重い体を泥から離して動かすのがやっとであった。四肢の付き方が体に対してぶかっこうな角度をなしていて、動くのに非能率的であったであろう。現生のワニ類に似た生活をしていたと思われる。皮膚の中に骨性の結節があって、これが体を外敵より保護する堅固な鎧(よろい)となった。
[小畠郁生]