日本大百科全書(ニッポニカ)

完全試合
かんぜんしあい

野球で、1人の先発投手が相手チームを無得点に抑えるだけでなく、無安打、無四死球、無失策で、1人の走者も塁に出さず完全に相手を封じ完投して勝った試合。パーフェクト・ゲームperfect gameともいう。以前は、延長戦のときに9回まで完投した場合も認められていたが、現在はその試合の最終回まで完投して勝利したときにのみ完全試合が認められている。普通、完全試合は投手に記録されるが、その試合に参加したそのチーム全員の記録でもある。日本のプロ野球では、2019年(令和1)時点で、セントラル・リーグでは金田正一ら8人、パシフィック・リーグでは今井雄太郎(1949― )ら7人が記録している。
 高校野球では、1978年(昭和53)選抜高等学校野球大会(春の選抜)第50回大会の対比叡山(ひえいざん)高戦で前橋高の松本稔(みのる)(1960― )、1994年(平成6)第66回大会の対江の川(ごうのかわ)高戦で金沢高の中野真博(まさひろ)(1976― )が達成。大学野球では東京六大学で1964年春の慶応義塾大学対立教大学2回戦で慶大の渡辺泰輔(たいすけ)(1942― )、2000年(平成12)秋の立教大学対東京大学2回戦で立大の上重聡(かみしげさとし)(1980― )、2013年春の早稲田大学対東京大学2回戦で早大の高梨雄平(1992― )が記録しているほか、東都大学野球1~3部、首都大学野球、関西学生野球で各2回達成されている。
 アメリカ大リーグ(メジャー・リーグ)では、1880年6月12日のジョン・リッチモンドJohn Lee Richmond(1857―1929)以降、サイ・ヤング、サンディー・コーファックスをはじめ、2012年8月15日のフェリックス・ヘルナンデスFélix Hernández(1986― 。マリナーズ所属時)まで23人が記録している。
[神田順治][森岡 浩]