日本のプロ野球のセントラル・リーグ(セ・リーグ)とパシフィック・リーグ(パ・リーグ)が、アメリカ大リーグ(メジャー・リーグ)のワールド・シリーズに倣って、1950年(昭和25)から、両リーグの優勝チームによる日本選手権試合を始めた。これを日本シリーズとよんでいる。正式の呼称は「日本選手権シリーズ試合」である。試合方法は7回戦制で、第1、第2、第6、第7回戦を一方のチームのホームグラウンドで、また第3、第4、第5回戦を他の一方のチームのホームグラウンドで行う。一方が先に4勝すれば、シリーズの優勝となり、終了となる。第7戦までの間に引分け試合があって、シリーズの勝敗が決定しない場合は、第8戦を第7戦と同じ球場で行う。
シリーズの審判員および記録員は、セントラル、パシフィック両連盟会長が各4名の審判員と各2名の記録員を選出して、コミッショナーの統制下に入れ、試合に参加させる。シリーズの試合はコミッショナーの管理のもとに行われ、一般社団法人日本野球機構が主催することになっている。日本シリーズ優勝の象徴はペナント(優勝旗)とチャンピオン・フラッグで、いずれも優勝チームに贈られる。2019年(令和1)時点で、セ・リーグ35勝、パ・リーグ35勝。
2004年(平成16)パ・リーグは、これまで公式戦(レギュラーシーズン、ペナントレース)優勝チームに与えられていた日本シリーズの出場権を、公式戦上位3チームによるプレーオフで決定する制度を導入した。またセ・リーグも、2007年から同制度を導入した(このプレーオフを「クライマックス・シリーズ」という)。この制度により、たとえ公式戦で1位となっても、プレーオフで優勝しないかぎり日本シリーズへ出場することはできず、逆に、公式戦3位であっても、プレーオフで優勝すれば日本シリーズへの出場権を獲得することができる。