日本大百科全書(ニッポニカ)

単一遺伝子疾患
たんいついでんししっかん
monogenic diseases

ある単一の遺伝子の変異に原因を求めることができる疾患の総称。1遺伝子の変異に対して一つの疾患という関係が成り立ち、メンデル遺伝(常染色体優性遺伝、常染色体劣性遺伝、X連鎖遺伝)の遺伝形式をとることからメンデル遺伝疾患、あるいはメンデル遺伝病ともよばれる。単因子性遺伝病、古典的遺伝病の別称もある。疾患の種類は多岐にわたり、数多くの単一遺伝子疾患とその原因遺伝子が明らかにされているが、希少性・難治性疾患が多く含まれる。

 常染色体上の対立遺伝子の一方の変異によって発症するものが常染色体優性遺伝病で、これにはハンチントン病や家族性アミロイド・ポリニューロパシー(家族性アミロイド多発ニューロパシー、家族性アミロイド性神経炎)、家族性大腸腺腫(せんしゅ)症(家族性大腸ポリポーシス)などがある。

 一方のみでなく両方の変異に伴って発症するものが常染色体劣性遺伝病で、これにはフェニルケトン尿症、ウィルソン病、ウェルナー症候群、ニーマン‐ピック病など多くの疾患がある。

 性染色体のうちX染色体上の異常が原因となり伴性遺伝するものがX連鎖遺伝病で、代表的なものに血友病、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ハンター症候群などがある。

[編集部]2020年8月20日

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