ジャパンナレッジ
日本政府が全株式を保有する金融機関。英語名はJapan Bank for International Cooperation、略称はJBIC。株式会社国際協力銀行法に基づいて設立されている。民間の金融機関の業務を補完しつつ、「日本にとって重要な資源の海外における開発および取得の促進」「日本の産業の国際競争力の維持および向上」「地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進」「国際金融秩序の混乱の防止またはその被害への対処」に資するリスクマネーの供給にかかる業務を担う。具体的には、海外におけるインフラや資源開発に関する資金供給、日本企業による海外展開(たとえば海外企業のM&A)の支援、環境問題への対応の支援など、各種のプロジェクト・ファイナンスが同行の中核ビジネスとなっている。加えて、2010年代ごろより出資業務の拡充にも力を入れている。
同行は1950年(昭和25)に設立された日本輸出銀行(1952年に日本輸出入銀行に改称)が前身である。その後、1999年(平成11)10月に海外経済協力基金(OECF)と統合して(旧)国際協力銀行となった。そして、2008年(平成20)10月に設立された株式会社日本政策金融公庫(日本公庫)の一部門に統合されて国際金融部門を担うこととなった(この際、「海外経済協力業務及び外務省の無償資金協力業務の一部」は、国際協力機構〈JICA〉に承継)。さらに、2012年4月に日本公庫より分離して、現在の株式会社国際協力銀行が発足した。
2020年10月16日