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和歌浦

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和歌浦
わかのうら

和歌山市南部の海浜。近年「わかうら」ともよばれる。聖武(しょうむ)天皇行幸の際に山部赤人(やまべのあかひと)が詠んだ「若の浦に潮満ちくれば潟をなみ……」(『万葉集』巻6)で知られた古くからの景勝地。丘陵をなす雑賀(さいか)山の南麓(なんろく)、紀ノ川旧河道の和歌川河口に臨む砂浜で、赤人の歌にちなんで片男波(かたおなみ)とよばれる砂嘴(さし)が南に長く延び内湾を抱いている。古書に若の浦、弱浜(わかのうら)、明光浦(めいこううら)などとも書かれるが、形成されたばかりの若い浜辺の意味である。

 湾を隔てて名草(なぐさ)山とその中腹の紀三井(きみい)寺を遠望する風景は古くから都に知られ、和歌浦の一角にあり、かつては島で現在は陸続きになっている玉津(たまつ)島に鎮座する玉津島神社は聖武天皇をはじめ貴族の来遊が多く、歌会の歌が『万葉集』『新古今集』などに収録されて歌枕(うたまくら)の地となった。国指定名勝。

 玉津島東方には観海閣のある小島があり、玉津島とは三断橋で結ばれ、玉津島から片男波へは石造アーチ型の不老橋が架かる。周辺には和歌祭で知られる東照宮や天満神社がある。湾内は和歌ノリの養殖地で、和歌浦漁港ではかまぼこ製造が行われている。大正初年ころから和歌浦の西方、雑賀山が海に臨む地域が新和歌浦として観光開発され、現在、旅館も新和歌浦に移り、和歌浦は旧和歌浦ともよばれ、名所の名残(なごり)をとどめるばかりになった。新和歌浦のさらに西方の雑賀崎周辺を奥和歌浦とよんでいる。新和歌浦・雑賀崎は瀬戸内海国立公園に含まれ、雑賀崎は指定特別地域として保護される。

[小池洋一]

©SHOGAKUKAN Inc.

メディア

大正時代の和歌浦

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