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国立公園に準ずる自然の風景地について、関係都道府県の申し出により中央環境審議会の意見を聞き、国が指定し、公園計画を決定し、法定委託事務として都道府県が特別地域を指定し、自治事務として管理する公園である。1950年(昭和25)の国立公園法の改正によって国立公園に準ずる地域を指定する制度が設けられたが、1957年に国立公園法にかわって制定された自然公園法によって国定公園として明文化された。日本独自の制度で、イギリスの国立公園法によって指定される景勝地域areas of outstanding natural beautyが類似のものである。国定公園は、国立公園とは異なり、全国的な配置上の考慮がなされ、大都市地域の野外レクリエーション利用を考慮した指定も行われる。1950年7月佐渡弥彦(さどやひこ)(のち、佐渡弥彦米山(よねやま))、琵琶(びわ)湖、耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園が指定されて以来、年々その数を増し、2022年(令和4)3月末時点で58か所となった。国定公園の総面積1万4944.68平方キロメートル、国土面積の3.95%にあたる。