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鳥綱コウノトリ目サギ科の鳥。全長約75センチメートル。ゴイサギより大きく、羽色は黄褐色で、全身に黒い縞(しま)や不規則な模様がある。ユーラシアおよびアフリカに広く分布する。日本には冬鳥として渡来するが、数は少ない。なお、北海道では夏期にも生息するといわれるが、繁殖の確証はまだない。沼沢や広い葦原(あしはら)にすみ、主として夜間活動し、魚、カエル、大形昆虫類などをとって食べる。昼間人間が近づくと、じっと直立姿勢をとり、このため体が周囲のアシに紛れて、発見を免れる。こうした行動は一般に擬態とよばれるが、サンカノゴイは鳥類の擬態の好例とされている。サンカノゴイ属Botaurusには4種があり、他の3種は北アメリカ、南アメリカ、オーストラリアに分布する。