ジャパンナレッジ
警察署の下部機構の一つで、地域警察官(制服警察官)の活動拠点。交番とは異なり、居住施設が併設され、原則として1人の警察官が住み込んで勤務している。交番又は駐在所は、警察署の管轄区域を分けて定める所管区ごとに置かれており、駐在所は都市部以外に置かれる。駐在所に勤務する警察官は、所管区内のパトロールおよび各家庭・事業所等への巡回連絡を行うことを基本的な活動としている。地域の実態や住民の要望を把握して、地域住民の要望にこたえる活動を行うとともに、さまざまな警察事象に即座に対応することで、地域の安全の確保にあたっている。駐在所では、来た人から各種相談を受け、遺失届・拾得物の提出を受けるが、パトロールや巡回連絡を行っている間は、警察官は不在になる。このため、同居する家族が連絡等にあたっており、駐在所報償費が家族に支払われている。駐在所は、警察署から離れた町村部における警察事象に対応するために、日本で考案されたもので、1888年(明治21)制定の「警察官吏配置及勤務概則」に基づいて全国に設置された。2022年(令和4)4月の時点で、約6100か所設置されている。