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香炉の形状をした土器。北海道南西端部渡島(おしま)半島、東北、関東、中部地方東部などの、縄文時代晩期前半の大洞(おおぼら)B、BC式土器の分布圏から出土する。上半部は巧みな透彫文様装飾がなされ、実際に内部でなにかを燃した痕跡(こんせき)があるものもある。南関東地方の晩期初頭の安行(あんぎょう)2式土器には、大洞BC式とは形態を異にした香炉形土器が出土している。大きさは直径、高さともに15センチメートル内外のものが多い。用途は明らかでない。
[江坂輝彌]
香炉形土器
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