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金属元素鉱物の一つ。銅の鉱石鉱物となることがある。二次鉱物として銅鉱床の酸化帯中に産し、また礫岩(れきがん)の基質やある種の超塩基性岩や玄武岩、特殊な堆積(たいせき)岩、緑色岩、変成層状マンガン鉱床の鉱石(とくにブラウン鉱を含むもの)、ある種の熱水鉱脈鉱床中などに産し、ときに数百トンに及ぶ大塊をなす。自形は立方体、正八面体、斜方十二面体など。コケやシダ状、皮膜状をなすこともある。日本では秋田県協和町(現、大仙(だいせん)市協和)荒川鉱山(閉山)のものが有名。英名は、中世に自然銅を含む鉱物(黄銅鉱)を多産したキプロスCyprus島に由来する。
[加藤 昭]