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昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。北海道から九州にわたって分布するが、四国、九州では少ない。既知分布の南限は南九州の霧島山である。日本以外では朝鮮半島、中国東北部、チベット、台湾の山地に産する。はねの開張は35~40ミリメートル程度。はねの地色は橙(だいだい)色、表面では前ばねの表面の外縁前半に黒縁があり、後ろばねには細長い尾状突起がある。年1回発生し、暖地では5~6月、寒冷地では7~8月に発生する。幼虫はブナ科植物のコナラ、ミズナラ、アベマキ、クヌギ、アラカシなどの新芽や若葉を食べる。卵の状態で越冬する。成虫は昼間は葉上に静止し、驚かさなければほとんど飛ばないが、日没前の5~7時ごろは活発に飛び回る。本種の近縁種にはウラナミアカシジミがある。