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昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。北海道より九州(対馬(つしま)を含む)にかけて分布。まれな種ではないが、発生地は一般に局部的な傾向が強く、生息場所を発見すれば群生している場合が多い。外国では朝鮮半島、台湾、中国、ミャンマー(ビルマ)、タイ、インド、マレー半島、スマトラ島、ジャワ島などに分布する。はねの開張25ミリメートル内外。はねの表面は一様な黒褐色、雌では前翅(ばね)に不鮮明な白斑(はくはん)を現すことがある。裏面は白色、黒い碁石状の斑点を散布し、きわめて特徴があり、これに似た種はほかにない。北海道南部地方では年2回の発生、暖地では5月より11月ごろまで連続的に発生する。幼虫は肉食性で、タケ・ササ類(きわめてまれに双子葉植物)に寄生するアブラムシを食べ、植物質はまったくとらない。越冬態は2、3齢の幼虫である。