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昆虫綱鱗翅(りんし)目タテハチョウ科に属するチョウ。日本では沖縄本島の特産種で、1968年(昭和43)に沖縄県の天然記念物に指定された。国外では中国(中部以南)、台湾、マレー半島、ベトナム中部、カンボジア、タイ、ミャンマー(ビルマ)から北西ヒマラヤ地方にかけて分布する。はねの開張70~80ミリメートル程度。はねの地色は黄白色で黒色の斑紋(はんもん)があるが、後ろばねの尾状突起は2本(左右あわせれば4本)があり、日本産のタテハチョウ科で2本の尾状突起をもつ唯一のチョウである。成虫は4~10月ごろにみられ、年3回程度の発生と考えられる。樹液や腐果にくるときのほかは樹上を高飛する。幼虫の食樹はヤエヤマネコノチチ(クロウメモドキ科)、ときにクワノハエノキ(ニレ科)である。