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太陽が照った時間を測定する測器。日照ということばは、太陽面が周囲の空よりも明るい場合を意味するから、影の有無で決める。昔からいろいろな日照計が用いられているが、使用する測器によって観測値にかなりの違いが出ることがある。太陽光を球形ガラスで集光し、紙面にできた焦げ跡から日照時間を求めるのはカンベル‐ストークス日照計。青写真感光紙上にピンホールからの日光による像を記録するのはジョルダン日照計である。いずれも、長期間にわたる安定な観測データを得るには適しているが、遠隔測定ができないなどの不便さがある。そこで、光電池を使ったり、バイメタルの日射昇温を利用する測器がつくられた。太陽電池に入射する日射の強さが1平方メートル当り0.2キロワットを超える場合を日照時間としてカウントする太陽電池日照計は、これまでの日照計とだいたい一致する値を示す。
[篠原武次]