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天球上を大円(天球面上に描くことのできる最大の円)に沿って淡く光る帯をいう。英語ではミルキー・ウェイMilky Way。いて座付近でもっとも明るく幅も広い。七夕(たなばた)の牽牛(けんぎゅう)星(アルタイル)と織女(しょくじょ)星(ベガ)の間を流れ、カシオペヤ座からオリオン座の北を通り、みなみじゅうじ座に至る。天体望遠鏡で見ると銀河系を構成する微光星の群れであることがわかる。天の川は天の河とも書き、天の戸河(あまのとかわ)、天の安の河(あめのやすのかわ)ともいう。いずれも文学的名称で『古事記』『万葉集』にすでにあり、七夕伝説は『万葉集』『竹取物語』など多くの作品にみられ、中世文学の好題材となった。
[大脇直明]