ジャパンナレッジ
50個ないし数千個の銀河の集団をいい、直径は数百万光年ないし数千万光年である。さらに大規模なものは超銀河団といわれる。銀河団の代表例としては、おとめ座銀河団(成員数1000~2000個、距離5900万光年、直径1200万光年)や、かみのけ座銀河団(成員数1000個以上、距離2.9億光年、直径2000万光年)がある。星団に散開・球状の2型があるように、銀河団にも不定形で集中度の低い型(おとめ座銀河団など)と、球状で集中度の高い型(かみのけ座銀河団など)があり、後者では成員銀河に楕円(だえん)型が多いという事実が知られている。アメリカのパロマ山天文台、およびイギリスがオーストラリアに建設した、南北両半球のシュミット望遠鏡による、全天写真サーベイが一段落した1980年末、その写真をもとに、エイベルGeorge Ogden Abell(1927―1983)、コーウィンHarold G. Corwin Jr.、オロウィンRon P. Olowinの3人は共同で、銀河団カタログとしてはもっとも総合的なACOカタログ(4076個の銀河団についての、分類型や測定された諸データを収載)を作成した。
[高瀬文志郎]