日本大百科全書(ニッポニカ)

JXTGエネルギー(株)
じぇーえっくすてぃーじーえねるぎー
JXTG Nippon Oil & Energy Corporation 英語

ガソリンや灯油などの石油製品を精製・販売する石油元売りの日本最大手企業。2010年(平成22)に新日本石油とジャパンエナジーが合併し、その後グループ内の再編により発足したJXエネルギーが、2017年にさらに東燃ゼネラル石油を統合して誕生した。「J」はジャパン(日本)、「X」は未知、「T」は東燃、「G」はゼネラル石油を意味する。国内のガソリン販売のうち約55%(2017年3月末時点)のシェアを占める。系列給油所は約1万3000あり、JXエネルギー系の「ENEOS(エネオス)」と東燃ゼネラル石油系の「エッソ」「モービル」「ゼネラル」の計4ブランドをもつが、2019年6月末までに「ENEOS」に統一する。
 日本国内の石油製品需要は人口減少やエコカーの普及などで長期減退傾向にあり、室蘭(むろらん)製造所の生産を2019年3月末までに中止すると発表するなど国内11か所の製油所などの統廃合が課題である。電力小売り、ガス小売り、燃料電池車向け水素事業などに相次いで参入し、脱石油・新規エネルギー事業の開拓に取り組んでいる。なお親会社は持株会社JXTGホールディングスで、同ホールディングス傘下にJXTGエネルギーのほか、石油・天然ガス開発のJX石油開発、非鉄金属の製造・販売のJX金属などがある。
 1888年(明治21)創業の有限責任日本石油会社(後の日本石油)が前身。石油元売り業界の再編に伴い、(1)日本石油と三菱石油が1999年(平成11)に合併して日石三菱に、さらに2002年に名称変更した新日本石油、(2)日本鉱業と共同石油が1992年に合併して日鉱共石に、さらに1993年に名称変更したジャパンエナジー、(3)東燃とゼネラル石油が2000年に合併した東燃ゼネラル石油、(4)エッソ石油とモービル石油が2002年に合併したエクソンモービル、の4グループが統合したのがJXTGエネルギーである。このため昭和50年代に全国に16社存在した日本の石油元売りのうち、日本石油、三菱石油、九州石油、日本鉱業、共同石油、東燃、ゼネラル石油、エッソ石油、モービル石油、三井石油の10社がJXTGエネルギーに集約されるかたちとなった。本社は東京都千代田区大手町の大手町本社と東京都港区港南の品川本社の2本社制をとる。資本金は300億円で、JXTGホールディングスの全額出資。従業員数は9137人。売上高は10兆3010億円、営業利益は4875億円(いずれも2018年3月期)。石油関連企業としては世界第8位の規模である。
[矢野 武]2018年12月13日